2020/01/20 20:54

ニーハオ!店長の黒田です。


前回のブログで中華の味の秘密について書くとお伝えしたので、今回はその味の秘密である「五味」について書いてみたいと思います。

中華料理は世界三大料理の1つと言われ、世界中で食べられています。
それは世界中に華僑や中国人がいて、そこから広がったという理由もあるのですが、その味が世界中の人に受け入れられているということもあります。

中国は広いので一口に中華料理と言っても様々な味や食材があるのですが、全ての元になっているのが「五味」です。

五味とは聞きなれない言葉かもしれませんが、中華料理の味の5つの基本要素のことです。
甜(甘味)
酸(酸味)
咸(塩味)
苦(苦味)
辣(辛味)

地域によってはこれに麻(しびれる辛さ)、香(香り)、鮮(旨味)などが加わります。
そしてこの五味が組み合わさり複合味と呼ばれる複雑な味わいを作っているのが中華料理の特色です。

日本でも酸辣湯のスープなどは有名ですが、これも酸味と辛味が混じり合ったスープということです。
そして、中華料理は主に四川料理、広東料理、福建料理、湖南料理、山東料理、江蘇料理、浙江料理、安徽料理の8つに分類されますが、「南甜、北咸、東辣、西酸」と言われ、地域ごとに味の特色があります。



また、中国では医食同源(医療も食事も源は同じ)と言って、食事を通して病気を予防したり、治療するという考え方があります。
先ほどご紹介した五味も
甘味・・・養分を補給し、胃腸の働きを整える
酸味・・・肝機能を活発化させる
塩味・・・他の4つの味を吸収しやすくすると共に排泄を促す
苦味・・・体を冷ます
辛味・・・血液の循環を良くし、発散を促す
といった効用があり、それぞれをバランスよく食べることで体の調子を整えることが出来ます。

美味しさの追及だけでなく、食事を通して健康を作るという考え方が、中華料理が広く受け入れられている理由の一つかもしれません。
中華料理の世界は奥が深く、とてもこの文章ではその歴史や文化など全てを説明することは出来ませんが、五味とは何かについてはわかって頂けたでしょうか?

最近は日本でもパクチーや蘭州ラーメンがブームになったり、最近では麻辣(マーラー)味の食べ物が増えてきたりと、今まであまり知られていなかった中華料理にも注目が集まるようになってきました。

独特な中華の風味は日本人にとって新鮮で、くせになってしまうものも少なくありません。
皆さんもぜひ色々な中華にチャレンジしてみてください!